「喫茶ライフ…変わった名前のお店ね？」老婆がふらっと訪れた喫茶店には、綺麗なコーヒーカップと気の良いマスター、木彫りのフクロウが一匹こちらを見つめていた。美味しいコーヒーを飲みながらマスターとの会話を楽しむ老婆。しばらくすると、高校生のカップルが１組来店。そっけない態度の女の子、恋心が溢れすぎている男の子。彼女への恋心は届くのか？

喫茶ライフにまた１組のお客様がやってくる。不安そうにたたずむ女性と、後ろに立つ頼りなさげなスーツの男性。そして怒りに満ち、腕を組む店内を睨む女性。ただならぬ雰囲気を醸し出している３人。「あなたはうちの旦那のこと好きなの？」老婆とマスターがハラハラと見守る中、言い訳と謝罪と飛び交う怒号と寂しそうな顔。不倫女が出す答えとは？

喫茶ライフに来店する女性ふたり。だらしなく歩く姿勢に友達が注意するも、だらりと体をテーブルに預け突っ伏す諦め女。「あそこまで行っちゃうと抜け出せないのよね…」老婆の呆れた視線にも気付かない諦め女はコーヒーをすすり、女引退宣言をたからかに掲げる。化粧もおしゃれももう諦めた。恋はもってのほか…。そんな中、友達が衝撃的な告白をする…。

老婆とマスターが話をしていると、熟年夫婦が仲良く来店してくる。柔らかな表情で注文をする夫。微笑みかける妻。羨ましそうに眺める老婆だったが、耳を疑う一言が飛び出す。「僕たち、離婚するってことでいいかな？」思わぬ展開にマスターも驚愕。そう、離婚が決まった夫婦だったのだ。今までの妻との思い出を語る夫。なぜこの二人が離婚しなくてはいけなかったのか？

フクロウが見つめる中、老婆は席を立ってみんなに話しかけ始めた。恋心に気づいている女子高生に、愛を勘違いしている不倫女に、靴が見つからなかった諦め女に、離婚を決めた熟年妻に。「あなたは昔からプライドが高かった…」喫茶ライフに集う人たちは老婆の声に耳を傾け、そして前を見る。ほろ苦いコーヒーの匂いが漂う店内で、彼女たちの選んだ道とは？